2013年8月豪雨

2013年8月、所用で福山を訪れた。しまなみ経由で尾道からは国道2号を走った。

備後赤坂駅に近づくと普段とは何やら様子が違う。

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側線に貨物が停車している。備後赤坂の下り側線に列車がいるのを見たことなどほとんどなかったのだが、なぜだ。

さらに近づくと中線(上り側線)にも停まっており、しかも下り向きではないか!

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こうなると、完全に抑止であることが分かる。しかしなぜ抑止なのだ。どこぞで事故でもあったか?とネットで情報を探すが何もない。

この中線は普段は快速サンライナーの折り返し用に使われており、下り向きでの貨物停車は見たことがなかった。

車を停めしばらく眺めていると踏切が鳴った。

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國鐵廣嶋を代表する115系L編成である。と、その時ハタと気が付いた。そうか、8月24日の大雨による抑止なのだ。山陽線が各地で寸断され、JR貨物の東福山・新南陽間の運休を余儀なくされてしまっていたのである。そのため、8月25日のこの日、西に向かう列車が、東福山を出たはいいが、進むに進めなくなり、ここで抑止を受けていたのである。

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踏切内から安全を確認して撮影

この抑止の状況を見ていると、山陽線が今も貨物の大動脈であることが分かる。このコンテナの中には、広島だけでなく山口や九州方面に向かうものもあるだろう。私たちの生活がこうした物流で成り立っていることを考えると、JR関係者にはただただ頭が下がる。(28日からは歴史に残る「山陰迂回」が始まるのである。物流は待ってはくれない。)

備後赤坂で2本も抑止を受けているのだから、東福山でも抑止を受けている貨物がいるはずだと思い、所用を済ませてから東福山に行ってみた。

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敷地外から撮影

やはりいた。抑止を受けた貨物の脇を、岡山区の115系湘南色が駆け抜けてゆく。

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自分も運輸業に就いていた時期があるので、こうした非常時の運転士の気持ちはよく分かる。拘束時間がどうしても長くなるが、天気相手だと仕方がない。物流を支えてくださる方々に感謝。

 

※ 列車の撮影にあたって、敷地外からの撮影を行っておりまた、樹木の伐採や私有地への不法侵入等は行っておりません。私有地に立ち入る場合はきちんと許可を得ております。